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「アクセシビリティカンファレンス福岡」CM動画制作の裏側に迫る!実写×AIへの挑戦秘話

先日開催された「アクセシビリティカンファレンス福岡(アッカン福岡)」、皆さんは会場やアーカイブでご覧になりましたか?

イベント内で放映された、ディーゼロのCM動画。
おなじみのキャラクター「ゆうてん」と「サスグロちゃん」が、なんと今回は『実写×AI』という新しい姿で登場し、会場を驚かせました。

動画のサムネイル

「どうやって作ったの?」「なぜ実写×AI?」
そんな疑問にお答えすべく、今回は制作に携わったメンバーに直撃インタビュー!
制作の裏側や、AI相手ならではの苦労、そしてチームの絆について、たっぷりと語ってもらいました。

ディーゼロ総務部とは?

今回、企画・監督を務めた野村さんは普段「総務部」に所属しています。

「労務や法務、人事、経理、庶務など、会社のいろいろなことを幅広く担当しています。 みんなが安心して働けるように、会社がスムーズに回るように、裏側でサポートするのがお仕事です!」

そんな野村さんが監督を務め、制作メンバーと作り上げた今回のCM、一体どんな経緯で生まれたのでしょうか?

Q1. 【企画・着想】 なぜ今回は「AI」を選んだの?

今回のCMは、フル実写でも通常のアニメでもなく『実写×AI』という新しい手法でした。
そもそもなぜこの形になったのでしょうか?企画のきっかけを聞いてみました。

「実は、初めから『AIでいこう!』と明確な狙いがあったわけではないんです。
短時間で印象に残るCMを作る必要があったんですが、これまで社内イベント動画などを一緒に作ってきた流れもあって、『じゃあ一旦シナリオ書いてみようか』と。」

「そこからアイデア出しをしていく中で、『AIを活用すれば、サスグロちゃんとゆうてんのキャラをもっと引き出せるかも!』と思いついたんです。
気づけばシナリオ案は10本以上に!
サスグロちゃんを魔法使いにしてみたり、Porta11y(ポータリー)星へ研修に行かせてみたり……。発想を広げる中で、今回の形に辿り着きました。」

※Porta11y(ポータリー)とは?
ディーゼロが運営する「ウェブアクセシビリティ」専門のメディアサイト。
https://porta11y.d-zero.co.jp/

Q2. 【動画生成】150本生成の裏側にある「こだわり」は?

制作した動画素材はトータル150本以上!
「採用」と「ボツ」を分けたポイントや、AI生成ならではの苦労話(面白エピソード)を教えてください。

「私は『声』を担当したのですが、これが本当に繊細で……。
元の声色を選んでプロンプト(指示)で調整していくんですが、全く同じ設定でも、生成するたびに全然違う声色になったりするんです
『今の声、最高!』と思ってもセリフのイントネーションが変だったり、逆にセリフは完璧なのに声が違ったり。そのAIの「生成のクセ」との戦いでしたね。」

「動画に関しては、とにかく『違和感をなくすこと』に注力しました。
1本10秒程度しか生成できないので、セリフに合わせて自然な表情や口の動き、ジェスチャーを細かく指定してつなぎ合わせる……というかなり根気のいる作業でした。複数の生成ツールを使い分けたり、プロンプトの相性を研究したりと、試行錯誤の連続でしたね。」

ボツになった動画も山ほどありますよ
『容姿は変えないで』と指示しても、手足の本数が増えたり、おでこの『a11y』の文字が謎の記号に変わったり
向かい合って会話してほしいのに相手を無視してそっぽを向いたり、サスグロちゃんの口から突然ビームや煙が出たり……
予測不能なアウトプットとの戦いでしたが、適切な動きをしてくれた時の感動もひとしおでした。」

Q3. 【実写撮影】リアルとバーチャルの融合現場

カフェスペースでの実写撮影は、AI素材と組み合わせる前提で行われました。普段の撮影との違いや裏話はありますか?

「正直、撮影時にAIのことはそこまで気にしていませんでした!
監督(野村さん)の希望する『良い画作り』に集中しましたね。
あ、強いて言えばモニターが斜めに傾いていることに途中で気づいて修正できたのが、個人的なファインプレーでした。」

「野村さんが事前にしっかりイメージを共有してくれていたので、撮影時は『AI素材と合わせた時の絵のつながり』を意識できました。」

「ゆうてんが『アニメから実写に変身するシーン』も、実は河野の無茶振り……いえ、一言がきっかけです。
『リアルに変身したら面白くない?』と言われ、内心『そんな簡単に言わないでよ~』と思いつつ挑戦してみたら、『あれ?意外といいかも!』と。
結果的にとても印象的なシーンになりました。」

【チームワーク】初めての挑戦を通して

AI動画制作という初の試み。チームで乗り越えた瞬間や、メンバーへの感謝を教えてください。

「ひたすら一人で生成作業を繰り返すなか、客観的な判断が難しくなる瞬間もありましたが、日高さんと野村さんが明確な方向性を示してくださったことに心から感謝しています。完成したCMを拝見し、音声が違和感なく見事に馴染んでいるのを確認できて、大きな達成感を得ることができました。」

「野村さんの『諦めないディレクション力』ですね。 完成間近で重要なシーンがボツになりかけた時があったんですが、野村さんが前向きに交渉してくれたおかげで、今の形で完成できました。最後までこだわりを持つ姿勢が本当に素敵だなと思いました。」

「松村さんには本当に助けられました。
私の頭の中にあるイメージを言葉にするのが難しくて……。
『この写真をもっと濃く!』と伝えても、それが『彩度』なのか『黒を強くする』なのか、最初はすれ違いもありました。
でも何度もやり取りするうちに、私のふんわりしたニュアンスを汲み取ってくれるようになって。遠回りもしたけど、『一緒に作る楽しさ』と『思いを形にする難しさ』の両方を学べた素敵な経験でした。」

「それから、私が制作に集中できるように仕事を全面的に引き受けてくれた総務メンバーにも感謝しかありません。
総務の私にも『やってみたら~?』と背中を押してくれる、この会社の雰囲気、やっぱり好きだなと実感しました!」

おわりに

いかがでしたか?
「思いつき」と「ノリ」から始まった企画が、メンバーのこだわりと最新技術、そしてチームワークによって一本のCMとして完成しました。

新しい技術への挑戦も、まずは「やってみよう」から。
ディーゼロではこれからも、遊び心を忘れずに新しいクリエイティブに挑戦していきます。

次回のレポートもお楽しみに!


Written by 木暮

ビールとロックとカレーを愛する新人デザイナー